弥栄(いやさか)と人間力

NOBUO NAKAGAWA

2017.06.23

過日書いた「私が話し続ける理由」という記事ですが、今月のらくなちゅらる通信の巻頭記事にもなっています。単なるウェブ記事ではなく、1万部発行の紙媒体での原稿になったこの際、記事中のヤサカタクシー(彌榮自動車株式会社)の社長に、当時お世話になったお礼と、掲載誌をお送りしました。

会社規模も全く違い、歴史も全く違うので、「まあ、社長の目に入ればいいな」くらいの気持ちで投函しましたが、ありがたくもお返事をもらいました。

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単なる元乗務員、しかも1年半ほどしか在籍していなかったのですが、どこで働いていたかもお調べになっていただいたようです。(精勤!と書いていただきました。)

あまり意識しなかったのですが、私たちのような通販をベースにしている仕事と、タクシーの世界も同じような局面を迎えていることを感じざるを得ませんでした。AIや自動運転技術の話しがでてきますが、いずれタクシーの大半もそういったものに代替されていくことになるでしょう。

人を単なる労働力としてしか捉えない場合、人手不足ということになりますが、少し視線を変えれば機械に代替させられるところはそれを使い、人しかできないことだけにフォーカスを絞り込めば、まだまだ私たちが活躍できる余地があるわけです。

文中のタクシーの醍醐味、そして神髄はまさにお供しながら人と語ること、願いを発することそのものにあると私は考えていて、そのように働いていたわけですが、今もそれは一つも変わりません。たとえそれがジェラートであっても運転であっても、ただAからB、つまりショーケースから胃へ、または京都御所から二条城への移動であったとしても、それだけを目的とするなら人など必要ありません。ただ、人しかできないことは、そこに心を込め、または念じ、または責任を果たそうとする気持ちを発動させることだけです。

これがない会社をいくら通販だ、店舗だといってみたところで、そんなものは自動販売機にやってもらえばいいのです。Amazonでも楽天でも何でも、平板で面白みのないマーケットプレイスと物流、決済の仕組みがありさえすれば、何でもいいのです。

私は、こんなつまらないことに時間を割いている余裕はありません。機械やAI、クラウドシステムなどは、たいした休みも取らず、文句もいわず、とにかくよく働きます。そんな彼らが絶対にできないこと、それが人間力の発動であり、人類が世界に存在しうる限り、必ず求められるものなのです。

「猫の手にあらず」という記事にも書きましたが、私たちは猫の手ではなく、人の幸いを考える、想像できる人になりたいものです。それが弥栄(いやさか)への唯一の道だと思います。

京都にお越しの際には、ぜひ「安全」「快適」「信頼」の3つの葉っぱをもつ、クローバーのマークのヤサカタクシーをご利用くださいo(^-^o) (ときおり、4つ葉もあります。)

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  • 京都でフードバリアを超えるというプロジェクトを立ち上げ
    Beyond “Food barrier”! 参照 )
  • 私たちが作るジェラートは「心の薬である」と真剣に希求