譲れないもの

中目黒の憂鬱

今日は東京中目黒駅前店はオープン2日目。

昨日の日曜日ほどではありませんが、やはり今日もたくさんのお客様にお越しいただきました。想像通り、付近におつとめの皆さん、お住まいの皆さんがたくさんご来店になり、また遠方からも駆けつけていただきました。

17時過ぎ。開店後、営業中に食事をとることはままなりませんでしたが、平日夕刻のメンバーが到着してくれたこともあって「どうぞ休んでください」というありがたい言葉をもらって、1時間ほどかけて食事をし、また10分睡眠をとりました。

すっかり再生してお店に戻ると、素敵な光景が広がっていました。

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今日、初めて入ったスタッフもいるのに、みんな満面の笑顔でお客様とお話しているのです。

毎日、感動の連続ですが、思わず店の前に出てきたスタッフに「これが、飲み屋さんだったらおれ、毎日通うわ♩」といいました。単なるおじさんの戯言です。

実際、今日も昨日も連日来てくださるお客様もいて、「またあんたかいな!ここまできたら、毎日きてや!」とか、普通、東京の方に言ったら怒られるような日本列島のやや西側風の会話を交わして、東京の会話閾値を確認。

そんなどうでもいい話を多くのお客様と交わし、スタッフとも物陰で大切ないろんな話をして、無事に全員帰宅。

 

この開店に向けて、私は同じ建物の上、9平米の風呂なしトイレなしの部屋に仮住まいしていますので、もう一度店内を確認し、風呂屋に向かって歩き出しました。

ここは、中目黒駅前。

飲んだ帰りの明るい声が弾んでいる場所で、高いビルを見上げながら、いつも思い出すのです。

 

私は、まだジェラート歴1年ちょっと。

全身全霊を込めてレシピを作り、細かい工程に落とし込んで、見えないところにも工夫を凝らし、毎日おいしいおいしいと褒めてはいただいているのに、決して心は晴れ切りません。これは、ジェラートを始めてから、もっと切実になってきました。

なぜなら、私は、いつ死ぬかわからないからです。

 

別に深刻な病気があるわけでもなく、誰かに死期を予見された訳でも、またその雰囲気があるわけでもありません。ただ、こうやってお客様やスタッフと楽しい話をして、これだけの素晴らしいメンバーに囲まれていても、やはり、人はいつか必ずこの世を去ります。

50を前にして、心の薬を作るんだと豪語し、そして心の薬を心の薬として提供できるようにスタッフに言葉を重ねる一方で、誰でも老い、そしてこの世を去ること考えたとき、ここにさらに何ができるんだろう、いったい何をすればそれは真実となり得るのだろうと思うとき、私の現状はあまりに乏しく、また、誰の役にたっているのか、振り返り、また至らなさを痛感する毎日なのです。

 

風呂屋のサウナで汗を流し、卓越した歯ブラシは歯垢を落とし、私は人の重みの何を流すのでしょうか。あまりに無謀なことをやり始めたという恐怖と同時に、それでもなお、私は心の薬を真実のものとするために、また明日も店頭に立ちます。

残された人生の時間はどれだけあるのか、全くわかりませんが、このまま死ぬわけにはいかず、ましてやそれは誰にも選択できず、常に考え得る最善を尽くしていきたいと今夜も思うのです。

もし、願いが叶うのなら、1年前に思ったことを、やはり今日も同じように願います。
>>小さな願い

 

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