2017.04.26
ヘンプジェラート、完全ヴィーガン対応で順調な仕上がりを迎えつつあります。
ヘンプは魅力が溢れすぎている素晴らしい素材であり、私はどうしても完璧なジェラートとして仕上げたいと願ってきました。
しかし、ここに来るまで、何度も大きな壁にぶつかりました。何より大きいのは、ヘンプシードの質と味です。入手可能な限りのヘンプシードを取り寄せ、コストは一切考えずに、最高の味と癒やし力を引き出せるよう、試作を繰り返してきました。最初はミルクベースで、そしてその何倍も難しい一切の動物性素材を使わないというチャレンジです。
ただ単に、動物性を入れないだけであれば簡単ですが、ミルクとの違いを感じないくらいのコクと濃厚さを導き出すことが私たちのノンミルクジェラートの特徴でもあります。渋さ、苦さのあるヘンプシードという素材を、ナッツと勘違いするほど薫り高く仕上げていく過程では、コストから先に入ると良い結果は得られません。
ミルクベースであれば、どんなヘンプシードでもそれなりの味になります。しかし、ヴィーガンに真剣に取り組むと途端に原材料そのものの味が強く反映されるので、私たちプレマ株式会社の調達力を生かす必要が出てきます。直接貿易も可能ですし、従来からの約1万アイテムを提供いただいている各社にどんな素材があるかという、私の頭のデータベースを駆使して、可能な限りの組み合わせを考えました。
この公開の場で、どこの何を使っていますとはいえませんが、それは1社だけに絞られました。他の会社のものは、バルクで買ってしまったにも関わらず、使い物にすらならないのです。まずくて良ければヘンプジェラートは可能です。しかし、おいしくなければならないというのは、私がジェラートを心の薬であり、笑顔の源泉だと考えているから、一歩も譲れません。コクを出すためには日本素材を駆使し、陰陽のバランスまで考えた設計をします。とても、西欧ではできないことだと思います。
しかし、残念なことに、このヘンプシードは日本の購入量が少ないという理由で、間もなくなくなってしまうということが先ほどわかりました。せっかく完成に向かいつつあった試作も、またゼロに逆戻りです。おそらく、ヘンプヴィーガンジェラートをローンチしたあと、3ヶ月ほどでなくなってしまうことになるでしょう。
否、それでも私は全く構いません。世界中のヘンプシードを、どこからどう調達し、もしくはどう社内で加工するか、もっと高いレベルでの研究が可能になるチャンスでもあります。また、天から新しい宿題を預かったと思いつつ、発売のアナウンスがあればぜひ私たちのヘンプヴィーガンジェラートを食べにきてください。
-
Categories+
-
Archive+
- 2024年12月
- 2024年11月
- 2024年10月
- 2024年9月
- 2024年7月
- 2024年6月
- 2024年5月
- 2024年4月
- 2024年3月
- 2024年2月
- 2024年1月
- 2023年12月
- 2023年11月
- 2023年10月
- 2023年9月
- 2023年8月
- 2023年7月
- 2023年6月
- 2023年5月
- 2023年4月
- 2023年3月
- 2022年12月
- 2022年11月
- 2022年8月
- 2022年7月
- 2022年5月
- 2022年4月
- 2022年3月
- 2022年1月
- 2021年12月
- 2021年10月
- 2021年7月
- 2021年4月
- 2021年1月
- 2020年12月
- 2020年10月
- 2020年9月
- 2020年8月
- 2020年7月
- 2020年6月
- 2020年5月
- 2020年4月
- 2020年3月
- 2020年2月
- 2020年1月
- 2019年12月
- 2019年11月
- 2019年10月
- 2019年9月
- 2019年8月
- 2019年7月
- 2019年6月
- 2019年5月
- 2019年4月
- 2019年3月
- 2019年2月
- 2019年1月
- 2018年12月
- 2018年11月
- 2018年10月
- 2018年9月
- 2018年8月
- 2018年7月
- 2018年6月
- 2018年5月
- 2018年4月
- 2018年3月
- 2018年1月
- 2017年12月
- 2017年11月
- 2017年10月
- 2017年9月
- 2017年8月
- 2017年7月
- 2017年6月
- 2017年5月
- 2017年4月
- 2017年3月
1分でわかる
プレマルシェ・ジェラテリア
- 自然食屋が、そのノウハウの全てを注ぎ込んだ京都のジェラート店
- イタリアジェラート協会 国際コンテスト3年連続複数部門受賞
- 正統イタリアン・ジェラートでありながら、和素材を生かしている
- 機能素材やスーパーフードを多用し、罪悪感ゼロで楽しめる
- 日本最大級のヴィーガン、ノンミルクジェラートの品揃え
- 安価で味の粗いサトウキビ由来の白砂糖は一切不使用
- 合成乳化剤・合成安定剤、合成食品添加物は一切不使用
- 主に外国人から特別に高い評価を受け、行列になる日もある
- チーフ・ジェラティエーレ(ジェラート職人)は中川信男
- 前代未聞の「ジェラートのすべてが米素材100%」も各種開発
- 「食べたら血流が増加する」という公的試験機関データあり
- 京都でフードバリアを超えるというプロジェクトを立ち上げ
(Beyond “Food barrier”! 参照 ) - 私たちが作るジェラートは「心の薬である」と真剣に希求