ジェラテリアについて

中目黒の女神様

「今日は経験者は自分だけだ!」と、半ば武者震いで迎えた朝。

いつもより早めに店の準備を始め、電気工事での停電などもクリアして、なんとか開店にこぎ着けました。経験者がいないとなると、備品もしっかりそろえておかないとと、上階の倉庫から大量のスプーンやカップを下ろして準備万端、のはずでした。

 

私ともう2人来る予定のシフト表を前夜にも今朝にも確認していたのですが、いつまで待っても一人しか来ません。

この、一人が小室さん。

京都からこの春、諸事情で東京へ。そして当店で働いてくれているのですが、彼女は開店前の準備のときから気を遣ってくれて、『お手伝いできることがあったら喜んでします』と、時折私を手伝いに来てくれていました。

この、卓越した気の利きようは、彼女が50人以上のスタッフを擁する京都の有名レストランの店長さんだったからです。

「小室さんと二人だったらなんとか頑張れる」と思ったのもつかの間。ありがたいことに、前日よりも、前々日よりも多くのお客様に来ていただいて、あっという間に店内はいっぱいになってしまい、路上にまで列が伸びつつありました。

「小室さん、もしオレの手が追いつかなくなったら、事情をご説明して、チケットの販売をゆっくりにして」と申し合わせていたのですが、京都とは比較にならないお客様の数、そしてお持ち帰りのオーダー、お飲み物のオーダーが続き、私の体と脳の動きのキャパを超え始めました。

そこに、ヤマト運輸さん登場!

 

本来なら、売り切れ続出の状態だったので、待ってました!とお迎えするところなのですが、荷受けすらできず、ドライバーさんに冷凍庫の前まで冷凍発泡スチロールを積んでいただいたのですが、開梱すらできません。

その上、ものすごいスピードでジェラートと資材が減ってしまい、小室さんにお願いして取りに行ってもらっている間にレジにいくのですが、わかっているはずのレジが、朦朧としてなぜか打てません・・・・

 

届いたジェラートが溶けそう、お客様は行列、すべてのジェラートは自分が作らないとお客様の口に入らないという状態で、さらにお持ち帰りのカップまでゼロになってしまい、なんとか平常心、平常心と思いながらも、もう単なるマシンのようになっていく自分を上から観察していると、だんだん意識が遠くなっていきました。

 

立って働いているはずなのに、自分がどこにいるのかわからなくなるような状態になりつつあり、お聞きしたオーダーももう何が何だかわからなくなっているところに、なんと15歳の女神がニコニコやってきたのです!!

その間、3時間半。桜田女神様の登場で、空気は一変。

さらに、またもう一人の予期せぬ女神様が。旅立つはずだった小林さんが、私の異常な目を見てしまい、責任感の強い彼女は帰らず、そのまま23時過ぎまで残ってくれました。

夕刻からは、19歳新井女神様、さらに同じく19歳の坂本女神様が降臨して、いつもの明るい店内に戻りました。ほとんどの女神様は数日のキャリアなのに、私が何も言わなくても息を合わせて助けてくれるのです。

 

ありがたい!!

 

天気もよくないし、水曜日だし、なんとかなるだろうと思っていた1日が、結局多くの女神様降臨で平日最高のお客様をお迎えする1日となりました。

 

私の至らなさの魔の3時間半に起こしいただいたお客様には、心の薬どころか、心の毒を出してしまったのではないかと心配しています。たくさんのお客様も待ちきれずにお帰りいただいてしまう結果となりました。ほんとうに申し訳ございません。

 

時折、女神様たちは、バックヤードやショーケースの裏で、ジェラートを食べていることがありますが、これは、私の指示で、彼女たちの任意行為ではありません。お客様にご提供するものの味を確認すること、食べ物をできるだけ捨てないことという2点で、ショーケース内に飛んでしまったジェラートや、バットから取り切れないジェラートは捨てずに食べてくださいとお願いしているものです。

帰りがけ、女神様はさらに失敗してディッピングしたジェラートを取り出して、黄色い声をあげて食して帰ります。これも、彼女たちがここで働いてよかったと思ってもらうことと同時に、彼女たちの健康を考えてのことです。

ただ、おいしいだけのものならいくらでもあります。

 

単においしいだけではない、食べたらもっと元気になれるジェラートを作ってるからこそ、毎日もりもり食べてといえるのです。

いろいろ、お恥ずかしい話をさせていただきましたが、今日に懲りず、女神様のジェラートを食しに、中目黒に、また京都三条本店、京都北山店にお越しください。

 

今日は、写真撮影どころではなかったので、なぜか私のパソコンに表示された、18年前の太秦創業地の写真をアップします。いくらスタッフが多くなっても、たとえ優秀な人が現れても、私は現場主義を貫きます。

今の中目黒駅前店からは想像できないビジュアルですが、心だけは当時のままです。

P1010056.JPG

 

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